James Blake / James Blake 夕焼けあんたいとるど。

2011年04月13日

James Blake / James Blake

James BlakeJames Blake
James Blake

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『CMYK』のセクシーさったらとんでもなかったわけだが、これはオープナーから壮絶なまでの「うた」のアルバムで驚いた。つぶやくようなか細さと芯の強さが同居したその声は、現実の中の歪みをさらに誇大に提示するかのように捻じ曲げられ、それが乗るバックトラックも人の手の介在が明らかなのに冷気そのもののダウナーさ。およそポップとはかけ離れた要素が満載の「ダブステップ」アルバムなのだが―これだけのバズになるにはもちろん理由がある。

ここには一晩の、あるいは青年期のメランコリアがふんだんに盛り込まれている。静寂(都会のそれは元来の意味からは変容してしまったが)の中に放り込まれる時にサブリミナルな歪さは、モダンな都市の生活者の孤独の体現そのものである。心酔するのも違うが卑下するほど僕の周囲には温もりがあふれているわけではない。パーソナルで深い悲しみを忌避しつつ、どこか共鳴してしまう、ベッドルームミュージック。嗚呼、平気でそういう付き合い方を選択できるようになったこと、そのものが悲しみだ。転換期を見せたダブステップシーンからポップへの殴り込み。存在感抜群の久しぶりのスターの誕生を喜ぼう。

Myspace
posted by みかんぱ at 01:15| Comment(0) | TrackBack(0) | CDレビュー | 更新情報をチェックする
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