2010 BEST DISC 5 - 1 夕焼けあんたいとるど。

2011年01月18日

2010 BEST DISC 5 - 1

2010年の100枚カウントダウンも、ようやくあと5枚。


5. Turning On / Cloud Nothings
Turning onTurning on
Cloud Nothings

Carpark Records 2010-12-14
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グレイト!!2月には早くも新作がドロップされるクリーブランドのローファイな新星、Cloud Nothingsのデビュー作。その新作からいくつか聴ける楽曲では底抜けに明るい表情も見え隠れするが、ここで鳴らされているのは途方もないほどのメランコリアと瑞々しさという形容すら思わず口をついて出そうになるほどの「歓び」である。このアンビバレントさの見事な同居具合。ノイジーなのに。この「ローファイ」は意匠でも手段でもない。ただ、そこにある音楽と結びついた一つの要素でしかない。だからこそ色眼鏡を外して聴くべきポップが、ここにあると僕は信じてやまないのだ。

Myspace
 

 
 
4. Smith Westerns / Smith Westerns
Smith WesternsSmith Westerns
Smith Westerns

Fat Possum Records 2010-11-02
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まずジャケットからして喧嘩を売っていて素晴らしい。グランジを嘲笑ってロックンロールの時代におやすみを告げたPavement信者としてもこれは爽快である。最高に最低な音質でガールのことを歌う、2010年のローファイガレージ決定盤。過去の参照点をふんだんに取り入れこれでもかとあからさまに模倣するあたりもユースとして大正解。甘いメロディセンスの高さには目を見張るものがあるので、天然なのか天才なのか分からないが、この出オチ感が払拭できればこの処女作に負けないさらなる傑作を生み出してくれるに違いない。こういう存在が素知らぬ顔で飛び出してきて、受け入れられる辺りにかの国の懐の深さを感じる。音楽でだけしか感じられないミラクルかつマジカルな瞬間が確かにこの作品にはあった。とか何とか言ってたらなんと明日新作リリース。そしてその2ndではこのファズパンクな感じはあらかたどっかに消えます。最高。

Myspace 
 
 
 
 
3. The Fool / Warpaint
The FoolThe Fool
Warpaint

Rough Trade Us 2010-10-26
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2010年、クールという言葉は彼女たちのためにあったも同然。ビジュアルもその深い森の入口に立たされるような音楽性も、全てが高潔。一見するとニヒリスティックな感情が充満しているようだが、本質はとにかくロックンロール。内省的で閉鎖的な表現と、暗闇にさらに漆黒の闇を差し込ませるようなダークなカタルシスを静かに感じられること、その境界ギリギリのラインを厭味さ0%のウェルメイドさで闊歩していく様が最高。闇こそが最も美しい光だ。ゼロ年代はガールズバンドのドタバタもにぎやかで良かったが、僕が見たかったのはホープサンドヴァルなにおいをまき散らすこういうバンドだった。

Myspace




2. Buzzard / Margot & The Nuclear So And So's
BuzzardBuzzard
Margot & Nuclear So & So's

Mariel Recording Co. 2010-09-21
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相変わらずこのバンドには世間から失われつつある秋口の情緒がふんだんにあってよい。2年ぶりの新作もまた、ザラついた質感のギターサウンドをベースに、唄心と土くささ溢れる叙情的なナンバーが並びに並ぶオーケストラルポップの傑作だ。『Buzzard』はおそらくダブルミーニング。アートワークを隠れ蓑にするあたりがニクい。前作までと違うところは1.切なさを前面にリプリゼントするものではないということ 2.明確な表情がそこにあること 3.リズム隊やヴォーカリゼーションに、自信めいたものが感じられること 4.その他随所での意匠面のギミックが増加したこと。前作までと同じところは1.楽曲の洗練さといういう意味でも枚数を重ねるごとにみるみる成長している様子がうかがえること 2.嗚咽と笑い声で創造される、無表情さからこぼれ落ちる感情の切れ端的要素 3.満たされない心が満たされないまま満たされていくあの幸福な瞬間 4.これらの理由からハズれのない、ソングに誠実なポップバンドであり 5. この日本でももっともっと愛されてほしいと切に願わずにはいられないこと。

Myspace



 
1. Feeling Hands / Mattson 2
フィーリング・ハンズフィーリング・ハンズ
ザ・マットソン・2

バウンディ 2010-10-06
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昨年リリースのEP『Introducing』が2009 BEST DISCの2位だった名腕ジャズ兄弟の待望の1st。同世代とは思えないくらいキザなほどに見せつける(でも厭味じゃない!)技巧はそのままに、よりメロディアスでより即効性のある楽曲群に仕上がっている。ポップの波はここまできたか。嬉しいね。大傑作の共作と興奮のツアーでおなじみレイバービー様ももちろん参加。時にスリリングに展開し、時にロマンティシズムにあふれ、そしてなによりセクシー。そう、とにかくこの空気感がエロいんだ、ホントに。うっとり。やっぱりポップミュージックはこうでなくちゃ、と喜びにあふれている一音一音とともにうなずき合いたい、そんな気分だ。それにしても『Feeling Hands』か、タイトルまでニクイな、ちくしょう。でも、確かにパーフェクトだ。拍手。

Myspace



というわけで、1位はMattson 2でした。上位は大接戦です。
2010年は幸福な音楽生活を送ることができました。08年に負けず劣らずの当たり年。
いやはや、ニューディケイドのスタートは見事なものでした。正直、このチャートを肴にまだまだ語りたいことがあるので、それはまた別の機会に。
とにかく今年もよい音楽に出会えますように。そしてあなたも、出会えますように。
100位からここまでお付き合いくださった方、ありがとうございました。今年もよろしくお願いします。 
 
posted by みかんぱ at 02:20| Comment(1) | TrackBack(0) | 年間BEST | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
カウントダウンおつかれさまでした。
本年も楽しみにしております。
Posted by ts at 2011年01月23日 21:10
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