本日は晴天なり / サニーデイ・サービス 夕焼けあんたいとるど。

2010年05月26日

本日は晴天なり / サニーデイ・サービス

本日は晴天なり本日は晴天なり
サニーデイ・サービス

Independent Label Council Japan(IND/DAS)(M) 2010-04-21
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サニーデイサービスは僕の青春だった。常に憂鬱だった僕は日々を謳歌する周囲に悪態をつくでもなく、自らの境遇を悲観するわけでもなくただそこにあった。もちろんポーズとしてのそれは多分に振りまいてはいたが、その実すべては自らの選択の帰結であるという無風感が心の中にはあった。何もない青春、本当に何もない学生生活だった。だからこそ彼らが奏で、語る原風景に身を投じ、溜息と満足感で部屋中を満たしていった。

10年。決して短くはないその間に様々なことがあった。僕も大人になったわけで、一抹の不安はあった。「どうなんだろう、やっぱり今もサニーデイを欲している身ではあるのだけれど、あの頃に閉じ込めてきたものの象徴としてのみ機能していたところもあるから、今新しいマテリアルをどんな顔して聴いたらいいんだろう」なんて。
ひどい杞憂だった。結論から言うと、当たり前に素晴らしかった。

考えてもみれば当たり前だ。10年の時を経たのは彼らとて同じことであったのだ。だからこそ、憂鬱な青年が別れを告げた「休むふりして他の女の子を見る」季節への香りをほのかに漂わせながら「だから今日は手をつないで歩こう」なんてことを言い当ててくれたのだ。それが実像であるかどうかは関係ない。そこは昔から変わらないのだ。

サニーデイの「その後」は、10代に向けられた救済の姿には見出せなかった。それもそうだ。サニーデイの「その後」はサニーデイにしか宿らないのだから。こうしてその温もりに触れることがかなった今、閉じ込めていた日々が色を取り戻していくのが分かる。白が汚れないように丁寧に支度をする25歳の彼女は僕だ。そう、サニーデイサービスは、僕の青春なのだ。

Official
posted by みかんぱ at 17:45| Comment(0) | TrackBack(0) | CDレビュー | 更新情報をチェックする
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